「みんながバレエを好きになる」
それがいちばんの願い
バレエインストラクター 百合花 yurika
3歳よりクラシックバレエ、高校からジャズダンスやヒップホップなどを学び日本音楽高等学校バレエコース、日本女子体育大学舞踊学専攻 卒業。 中学校、高等学校保健体育教員免許取得 2PM 、板野友美、華原朋美 コンサートやAKB48 Notyet「ペラペラペラオ」PV・ダンスレクチャーDVD、a-nation、NHK 家族で選ぶ日本の歌、思い出のメロディ、フジテレビ めちゃ×2イケてる などにダンサーとして出演。その他テレビ番組などに出演している。 現在は都内の様々なスタジオで主にキッズの教えを行なっている。
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少しずつレベルアップできるよう
年代ごとに創意工夫— EYSで教えるようになった経緯を教えてください。
大学を卒業してすぐにバレエやダンスを教えながら、ダンスの方でアーティストの後ろで踊ったり、テレビに出演したり、そういう仕事もしていました。
ただ仕事をしているとイレギュラーなスケジュールが発生することがあって、レッスンをお休みしなければいけないことがありました。悩んだのですが「先生に教えてもらえてよかったです」と言っていただくが多く、教える方一本になりました。
EYSは教室が立ち上げられた最初からいます。知り合いの講師の方から紹介を受けたのがきっかけです。
— EYSではどんな生徒さんを教えていますか。
3~4歳のクラス、5~6歳のクラス、小学校1~2年生のクラスを受け持っています。3~4歳の年少さんのクラスに関してはバーにつかまる、つかまってみてちょっと足を動かしてみたりするというところから始まります。
一つ上のクラスになるとお話は聞けるようになっていて1時間わりと集中してできるようになるので、足の使い方やきれいな手の使い方、音に合わせて踊るといった内容になります。
小学生になるとさらにレベルアップした内容になります。いろいろなステップが出てきたり、ステップとステップをつなぎ合わせて自分で短い振付を覚えて踊ってみたり。
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「自信が持てる」ための試みで
取り入れたマット運動— 教える中で工夫されていることは?
どのクラスも共通して、最後に5分から7分、マット運動を行っています。
大学生のときにバレエスタジオでお手伝いしているとき、先生がレッスンでマット運動をしていました。体幹が強くなって背筋や腹筋、インナーマッスルも鍛えられるのを知って自分でもしていた経験から取り入れています。
体が鍛えられるだけでなく子どもたちが「自信を持てる」ように、という理由もあります。
実は今、小学1年生を過ぎてもでんぐり返しをやらない、できない子どもがわりと多くいるのです。できなくても昔と違って学校で教えてくれるわけではなく、できないままで過ごしてしまう子も少なくありません。
その中でマット運動ができると「すごい」と言ってもらえると思うんです。お勉強が苦手な子、走るのが苦手な子、お友達と付き合うのが苦手な子、いろいろいると思いますが、一つ自信を持てることがあるといい思い出にきっとなるなって思うんです。小学校1年生ぐらいになると一人で壁を使って倒立できる子も出てきますね。「お楽しみコーナー」みたいな感じでマット運動は子どもたちも楽しみにしているようです。
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「バレエがいやになった」という
生徒がいないのがうれしいどのクラスにも共通するのはマット運動をすることだけではありません。バレエを楽しいもの、好きなものになってもらいたいという思いで教えていることも共通した姿勢です。
— 「楽しいものであってほしい」と心がけている理由を教えてください。
私自身は3歳からバレエを始めましたが、先生が怖かったり辛い思いもたくさんしたり、小学1年生のときに円形脱毛症になったほどです。それでもバレエを続けてきましたが、もし閉鎖的な世界にずっといれば私も厳しい先生になっていたかもしれません。でも高校生になるとともに上京してバレエ以外のダンスを知り、いろいろなレッスンも受ける中で、やっぱり「楽しい」という気持ちが大事なんだな、と思うようになりました。
ですからバレエは辛いものではなく楽しいものだと思ってほしいと願って教えています。
お引越しなどいろいろな事情でバレエをやめる子もいます。でもやめていく子でも、「先生のおかげでバレエが好きになりました」と言ってくれたりしますし、「バレエがいやになった」という声がこれまでになかったのはありがたく思っています。
親御さんからも「先生のレッスンを受けてうちの子はバレエが好きになって自信を持てるようになりました」「いろいろ習いごとをしている中でバレエをいちばん楽しみにしています」という声をもらえて、やっぱりうれしいですね。
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みんなで成長を見届ける環境に
身が引き締まる思いで取り組む— これまで、そして現在もいろいろなところで教えているそうですが、EYSの特色として感じるところはありますか。
親御さんも一緒になって成長を見届けることができるということですね。他のところだと親御さんは発表会のときしか見られないことも珍しくありませんし、発表会もお手伝いに入らざるを得なくて見ることができない場合もあります。
EYSでは、特に私が教えている代官山のスタジオはガラス張りになっているので親御さんが見学できます。「お友達とこんな風にやってるんだ」「今日は真面目にやってるなあ」と発見する機会にもなりますし、「みんなで一緒に子供の成長を見守りましょう」というようなEYSのスタンスを感じます。
もう一つ、「カルテ」のシステムがあります。レッスンのたびに、一人一人について「今日はこんなことを頑張っていました」とか、「踊りのことに関してアドバイスしたらしっかり話を聞いて直せていました」というような内容を書くものです。
カルテを書くには一人一人、集中してしっかりみていないと書けませんし、親御さんが見守っていることによって、見られても恥ずかしくない、信頼してもらえるレッスンをしようと意識することになります。インストラクターとして身が引き締まります。
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レッスンに集中できる環境のもと
長く続ける子たちを育てたい— レッスンする上での環境面はいかがでしょうか。
個人的な話になりますが、EYSでよかったと思うことがあります。EYSで教えるようになって1年くらいの頃、2人目の子どもを妊娠しました。4カ月ほどお休みをいただきましたが、他のスタジオだと休む先生自身でかわりの先生をみつけたり引き継ぎ作業をしたり、産休の間も保護者の方とのやりとりがあったり、大変であることが多いです。
EYSでは社員の方が手配をしてくれて、引き継ぎ期間を1カ月作ってもらったり、お休み中のやりとりも引き継いだ先生がするようにしてもらえたり、とても助かりました。
EYSで教えている方の中には現役で踊っている先生もいると思います。他のスタジオだと毎週欠かさずレッスンをしなければいけない雰囲気があって急きょお仕事が入っても休むのは心苦しかったり、調整が大変だったりします。
EYSではエビデンスがあれば社員の方がサポートしてくださる体制になっています。
インストラクターとしてレッスンそのものに集中できる環境があるのはありがたいですね。
— 「これから」への思いをお聞かせください。
EYSのバレエ部門が始まって数年なので、長く続けてくれる子を育てて、発表会でも小さな子から大きな子まで幅広い年代の子たちが踊っているところを見たいですね。バレエを好きになって長く続けてもらえるようなレッスンをしていきたいと思っています。