【バレエのワルツステップ】優雅なワルツステップのコツ|バレエ音楽で定番のワルツ曲5選

EYS-KIDS編集部

子どもにとってバレエのワルツステップは難しい

子どもにとってバレエのワルツステップが難しいと感じている人は、多いのではないでしょうか。子どもに限らず日本人は、ワルツが苦手だといわれています。ステップだけではなく、優雅な上半身の動き、回転などが加わり、ペアを組んだりという要素がワルツを難しくさせています。

本記事では、簡単なワルツステップを紹介します。まずは、3拍子に慣れるために、定番ともいえるバレエ音楽のワルツ曲やワルツステップのコツも解説します。ぜひ、参考にしてください。

バレエのワルツステップに挑戦してみよう

3拍子とは

3拍子とは3つの拍が繰り返されていて、基本的に「・弱・弱」拍子の最初にアクセント(強く)があります。1つのの強拍と2つの弱拍からなる拍子で「イチ・ニ・サン」と数えるとわかりやすいです。

3拍子には、1拍を8分音符とする8分の3拍子、1拍を4分音符とする4分の3拍子、1拍を2分音符とする2分の3拍子があります。3拍子にはワルツだけではなく、メヌエット、マズルカがあり、バレエなどの踊りに多く使われています。

楽譜には以下のように記されています。これは、チャイコフスキー作曲のバレエ音楽『眠りの森の美女op.66』の冒頭部分です。イントロ部分に「・弱・弱」が繰り返されています。

もともとメヌエットは、フランスの宮廷の舞踏会で踊る舞曲として作曲されました。当時かぶっていたカツラが落ちないよう、ドレスの裾を踏まないような比較的ゆっくりとしたテンポが特徴としています。

これは、アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集に収められているバッハの『メヌエット』です。メヌエットは2小節で1つのフレーズになっていることが特徴です。

マズルカといわれる3拍子もバレエ音楽によく使われています。2・3拍めにアクセントがつく特徴的なリズムになっています。

ショパン作曲『マズルカ』の伴奏は、「・弱・弱」ではなく、「中強中強」となります。

バレエで3拍子をマスターする時には、さまざまなリズムを聞いて、音符を体で感じ、フレーズ(音楽のまとまり)を理解することが大事になります。

1拍めを意識して足を動かしてみる

1拍めを意識して、「・弱・弱」と歩いてみましょう。利き足から強く床を打ちましょう。利き足を右足とすると、左右・右左と歩きます。1拍めを強くしないと、拍子感がなくなってしまうので注意してください。真っ直ぐ歩けるようになったら、1拍めで方向を変えてみましょう。

自由に方向を変えて歩けるようになったら、ワルツ曲に合わせてみてください。

バレエのワルツステップに挑戦してみよう

バレエの基本となるワルツステップは、以下のようになります。ぜひ、チャレンジしてみてください。

①1拍めで踏み込む時に体を前に重心を移動させて沈むようにします(トンべ)。軸足がぐらぐらしないように床にしっかりと足をつけましょう。

②2拍めで、次の足を前に出してつま先から床に下ろします(パドブレ)。前に出す足はなるべく遠くに出すようにつま先をまっすぐにしましょう。

③3拍めで出した足の方に体を持っていき次の足を前に出し(グリッサード)、軽くジャンプ(パディシャ)します。ジャンプは伸び上るように跳んで着地は静かに膝や足首に力が入りすぎないようにしましょう。

①〜③の繰り返しがスムーズになったら、知っているワルツ曲に合わせてみましょう。ゆっくりしたテンポの曲から始めてください。

バレエ音楽で定番のワルツ曲を紹介

白鳥の湖:ワルツ

白鳥の湖第1幕で、村娘たちがワルツを踊ります。弦楽器のピチカートによるワルツの伴奏が優雅なステップを誘います。チャイコフスキーのワルツで、最も有名な曲の1つです。

くるみ割り人形:花のワルツ

くるみ割人形第2幕で、クララがお菓子の国に着いた時に24人のこんぺい糖の侍女たちがこんぺい糖菓子で作られたバラの花束を持って踊るワルツです。軽快ながら華やかな曲になっています。

眠れる森の美女:ワルツ

眠れる森の美女第1幕で、若者たちが手に花をもってワルツを踊ります。ディズニー映画「眠れる森の美女」中で「いつか夢で(Onece upon a dream)」というタイトルで歌われるのもこの曲です。滑らかで美しい曲になっています。

ルロイ・アンダーソン作曲:ワルツィング・キャット

ワルツィング・キャット『踊る子猫』は、ゆったりと伸びやかな3拍子で、子猫が遊びまわる様子が描かれています。バイオリンが奏でる子猫の鳴き声が可愛さを強調する作品です。

プロコフィエフ作曲:シンデレラのワルツ

シンデレラのワルツ(シンデレラと王子)は、第2幕で、妖精達のおかげで舞踏会に到着したシンデレラと王子が踊ります。回転、ジャンプ、リフトなど難度の高いテクニックを必要する作品です。

優雅なワルツステップのコツ

優雅なワルツステップのコツは、1拍めできちんと姿勢を整えて、2・3拍めは軽やかにステップを踏むことです。足は伸ばした距離よりも、さらに遠くに踏み出すようにします。優雅に踊ることを意識することも大切ですが、3拍子「・弱・弱」を乱れることなく取れることが重要です。

優雅なワルツステップには、どこかに無理な力が入るととたんにぎこちなくなってしまいます。日頃から筋力をつけること、ストレッチで筋肉をほぐすこと、睡眠や食事に気を配ること、バレエレッスン以外に気をつけなければいけません。

バレエレッスンでできなかったことは、自宅練習である程度はできるようにすることも心がけておきましょう。そうすることで、先生のアドバイスと結びついて、より優雅に踊れるようになるでしょう。

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終わりに

バレエのワルツステップは、何度も繰り返し体で覚えていくと、動きが伸びやかになり優雅さが増していきます。基本になる足のステップを覚えたら、回転やジャンプ、左右の移動を加えていきましょう。

小さな子どもの場合は、1つひとつの動作が難しく、体の使い方そのものが未熟でもあるので、ぜひバレエ教室で基礎から身につけてください。バレエが楽しいという気持ちが、優雅なワルツステップの第1歩になります。

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