【バレエ技法講座・アラベスク編】4種類のアラベスクの正しいやり方と足を高く上げるコツを解説

バレエのアラベスクで足が上がらないという方へ

アラベスクは、片方の足で立ち、もう一方の足を後ろに上げる動きですが、足が高く上がらないという悩みを抱いている人は多いです。バレエの中でも代表的ななポーズですから、イメージしやすく、できるだけ足を高く上げることができたら、と考えるのも無理はありません。

アラベスクの難しさの1つに、足を高く上げることを意識すると、バランスを崩してしまうことがあります。正しいアラベスクをするには、どのような点に気をつけたらよいのでしょうか。コツをつかめば足が上がりやすくなります。

そこで本記事では、4種類のアラベスクについてご紹介しながら、気をつけるポイントと足を高く上げるコツについて解説します。アラベスクの基本から見直して、レベルアップしていくためにも、ぜひチェックしてみてください。

【バレエ技法講座】アラベスクの種類とやり方

アラベスクは、腕や足の高さの違いによって、4種類に分けられています。アラベスクで大事なことは、足を高く上げることだけではありません。ここでは、第1アラベスクから第4アラベスクまでご紹介しますので、1つずつ確認していきましょう。

第1アラベスク

右足を前にした5番ポジションから、右足を軸足にして、左足を後ろに伸ばして、右腕は前に・左腕を横へとそれぞれ伸ばします。顔は右腕の方に向けます。

第2アラベスク

右足を前にした5番ポジションから、右足を軸足にして、左足を後ろに伸ばして、左腕を前に右腕を横へそれぞれ伸ばして、顔は左腕の方に向けます。第2アラベスクは、第1アラベスクの腕を入れ替えるだけでよいのです。

第3アラベスク

体の向きを右斜め前にして、左足を前にした5番ポジションで立ちます。左足を軸足にして、右足を後ろに伸ばして、右腕を前に・左腕は体の横へとそれぞれ伸ばします。顔は右腕の方に向けます。第1アラベスクの足を入れ替えて、腕の動きは同じということです。

第4アラベスク

体の向きは右斜め前に、左足を前にした5番ポジションは、第3アラベスクと同じです。左足を軸足にして、右足を後ろに伸ばして、左腕を前に伸ばします。右腕を体の後ろに伸ばすとき、体をウエストから右へ回すようにすると腕が伸ばしやすいです。顔は左腕の方に向けます。

アラベスクで気をつけるポイント

足の5番ポジションが難しい人は、軸足をできるだけ外側に向けましょう。つま先がまっすぐ、または内側に入ると片足でのバランスがとれないからです。

足を上げるときは、お尻とお尻をこするようにして上げていきましょう。お尻を意識しないと45度でも上げることが難しくなります。それから、勢いをつけないことも大切です。体が大きく傾く原因になります。

美しいアラベスクは、両ひざをまっすぐ伸ばし、上げている足はつま先までしっかり伸ばします。始めのうちは、足を高く上げることよりも、基本の形をより美しく仕上げていくことを目指しましょう。

【バレエ技法講座】アラベスクで足を高く上げるコツ

アラベスクは、高く上がった伸びやかな足が魅力です。だからこそ、足が上がらないことに悩む人も多いのです。しかし、単に足だけ高く上げる練習を続けていては、腰を痛めてしまうことにもつながります。コツをつかんで、着実に足を高く上がるようにしていくことが大切です。

骨盤の位置と開き具合

アラベスクの練習を続けていると、ある程度までは足が上がるようになります。とはいえ、足を後ろに上げるときは、骨盤を少し前傾させることが必要です。それ以上に高く上げるときは、骨盤を開いて足を上げることを覚えなくてはいけません。

腹筋に力を入れる

また、腹筋が弱いと足を上げたときに、上体を高い位置に保つことができないので、傾いてしまいます。バレエで「お腹がぬける」という表現を使うことがあります。これは、腹筋に力が入っていないことを指しています。お腹を伸ばしながら、へこませるようにして力を入れてみてください。

アラベスクで足を高く上げるコツは、足を外側へ回しながら、骨盤を開くことです。さらに、体が傾かないよう保てる強い筋力も必要になります。

アラベスクで足を高く上げる練習方法

骨盤を開いて足を高く上げて、頭が後ろに引っ張られるようにしながら、顔は前を向くことで、背中を反らすことができます。

第1アラベスクから第4アラベスクまで、足を上げたまま10秒、20秒とキープしていくと、少しずつ筋力を高めることができるでしょう。

筋力をつけるために、エクササイズ用のゴムバンドを使う人がいますが、小さな子どもにはおすすめできません。無理な負荷をかけることは、バレエの楽しさを奪いかねないので、あくまでもバレエの動作を練習しながら、筋力をつけていくことを優先してください。

【バレエの技法講座】アラベスクを独学するのは難しい

足を後ろに上げるだけでは、正しいアラベスクとはいえません。足が一瞬高く上がっても、バランスがよくなければ、美しいとはいえないのです。

自分のアラベスクのどこに問題があって上手くいかないのか、どうしたら改善できるのかなど、客観的に分析するのは、簡単なことではありません。むしろ、上手くできたと思い込んでいることの方が多いです。

美しいアラベスクを身につけたいのであれば、基本からプロに教えてもらうのが最適な方法です。アラベスクができるようになりたいと明確な目標があるなら、ぜひバレエレッスンを受けることをおすすめします。

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最後に

基本のアラベスクを正しく身につけていると、難度の高い開脚しながらのジャンプなどの技に活かされます。アラベスクで、バレエレッスンの初期で習う足の5番ポジションを使うように、バレエで覚える動作は、次に習得するステップや技につながっているのです。

アラベスクで高く足を上げるために、基本に戻って動きを見直す必要も出てくるでしょう。体のどこを意識させるのか、ポイントが分かると、できなかったことがすんなりできてしまうこともあります。

アラベスクに限らず、正しい形を身につける方法やコツをバレエ教室の先生から教えてもらって、楽しく練習しましょう。