【バレエポーズの名前や用語を解説】その特徴やバーレッスンの順番を紹介

EYS-KIDS編集部

バレエポーズの名前は覚えた方がいいの?

バレエポーズの名前が、なかなか覚えられないという人は、多いのではないでしょうか。バレエ用語は、フランス語なので、聞いただけでは、覚えられないのも無理はありません。

始めのうちは、先生がバレエポーズの名前とともに、見本を示してくれますし、子どもにも分かるよう、「手を前に出して」と動きを日本語で指示してくれます。レベルが上がれば、そういうわけにはいかなくなるので、少しずつ覚えていきましょう。

そこで、バレエポーズの名前は、バーレッスンの順番と一緒に覚えていくのが効率的です。バレエレッスンによく出てくる名前を取り上げて、ご紹介します。

バレエポーズの名前の特徴

バレエポーズの名前には、体の方向、腕のポジション、足の置き方など組み合わされているものがあります。それらの意味が分かると、先生の指示を理解を深めることができるでしょう

まず3つの体の方向を覚えよう

クラシックバレエは、体の向きが決まっていて、方向を示すバレエ用語があります。バーレッスンによく出てくる3つの方向をご紹介します。

アンファス(En face)

「正面」という意味で、体の前面を客席に向けて立つということです。バレエ教室での正面とは、壁一面に張られている鏡の方向を指します。

クロワゼ(croisee)

「クロス(交差)する」という意味で、体の向きが客席に向かって斜め45度に立つということです。客席から見ると左右の足が交差している形になります。

エファセ(efface)

「消し去る」という意味で、体の向きは客席に向かって斜め45度に立つということです。クロワゼとの違いは、客席から見ると左右の足がクロスしていないように見えて、後ろの足がよく見える形になります。

5つの腕のポジション

腕のポジションは5つあり、それぞれ名前がつけられています。腕のポジションを美しく見せるポイントは

ひじの使い方です。ひじは軽く曲げて、柔らかく使います。

アンナバン(En avant)

「前方に」という意味で、両手の手のひらを内側に向けて、楕円を作るようにしながら、体の前に置きます。腕の高さは、胸のやや下です。肘を張って、真下を向かないようにします。

アンバー(En bar)

「下方へ」という意味で、アンナバンの形のまま、下に置く形です。肘を軽く曲げ、横に張るようにして、両手の手のひらを内側に向けておきます。

アンオー(En haut)

「上に」という意味で、アンナバンの形のまま、頭より高い位置に両腕を上げます。肘から上げていき、腕や小指が視界に入るようにします。

アラセゴン(a la seconde)

「2番ポジションに」という意味で、アンナバンから横方向に広げた形です。手のひらを前に向けて、腕は伸ばし切らないで、曲線を描くようにして、両手の手のひらが視界に入っているようにします。

アロンジュ(allonge)

「長く伸ばす」という意味で、アンオーにした両腕を左右に開いたような形になります。両腕を開く時は、肘から回転するようにして両手の手のひらを下に向け、肘を伸ばします。アンオーで伸ばしていた指が、さらに長く伸びていくイメージです。

足の置き方は2方向から覚える

クラシックバレエは、足を置き方が決まっていて、方向を示すバレエ用語があります。まず前・後の2方向の呼び方から覚えましょう。

ドゥヴァン(devant)

「前に」という意味で、体の前に足を出すことを指します。体の方向と足の置き方を組み合わせてみると、例えばクロワゼ・ドゥヴァンは、「体を斜め45度を向いて、足を前に出す」というポーズをとります。

デリエール(derriere)

「後ろに」という意味で、体の後ろに足を出すことを指します。体の方向と足の置き方を組み合わせてみると、例えば、クロワゼ・デリエールは、「体を斜め45度を向いて、足を後ろに出す」というポーズをとります。

バーレッスンの順番とバレエポーズの名前

バレエポーズの名前は、先にご紹介した体の方向・腕のポジション・足の置き方とポーズ単体の名前を組み合わせると、複雑で数多くのものが存在します。そこで、バーレッスンの順番とともに覚えていくと効率的です。

①プリエ

プリエは、「(ひざを)折りたたむ」という意味があり、両足のひざを曲げて伸ばす動きのことです。

ひざの曲げ伸ばしが少ない動きを「ドゥミ・プリエ」、ひざをさらに深く曲げる動きを「グラン・プリエ」と呼びます。「ドゥミ=半分の」「グラン=大きい」という意味があり、プリエと言われると「ドゥミ・プリエ」を指していることが多いです。

②タンデュ

タンデュとは、「先を伸ばす」という意味があり、片足を床にこすって出し、つま先を伸ばす動きのことです。

動かす足の方向によって、「ドゥヴァン・タンデュ」または「デリエール・タンデュ」と呼ばれます。さらに体の向きも加えられますが、小さな子どものクラスでは、前方向のタンデュというように、日本語で方向を示すことが多いようです。

③ジュテ

ジュテとは、「投げる」という意味があり、片方の足で床をこすって、つま先を投げるように伸ばして戻す動きのことです。

動かす足の歩幅の大きさによって、「プティ・ジュテ(プティ=小さい)」と「グラン・ジュテ(グラン=大きい)」があります。

④ロン・ドゥ・ジャンブ・ア・テール

ロン=丸い/ジャンブ=足/テール=地面/という意味で、脚を真っ直ぐに伸ばし、つま先で床に半円を描く動きを指します。コンパスのように足を動かすイメージです。

⑤バットマン・フォンデュ

バットマン=打つ/フォンデュ=溶ける/ という意味で、片方の足を軸足の足首・45度の高さ・90度の高さ・90度以上の高さへ伸ばす動きです。溶けるという意味には、姿勢が変化していくという意味を含んでいます。

⑥バットマン・フラッペ

バットマン=打つ/フラッペ=打つ・たたく/という意味で、ただ打つというよりは、勢いをつけて床を強く打ちます。片方の足を軸足の足首につけて、前・横・後ろのいずれかに、床を強く打ち付けて、つま先を伸ばします。

⑦ロン・ド・ジャンブ・アン・レール

ロン=丸い/ジャンブ=足/アン・レール=空中で/という意味で、上げた足をまっすぐに伸ばしたまま、つま先で空中で半円を描く動きを指します。

⑧グラン・バットマン

グラン=大きい/バットマン=打つ/という意味で、片足をまっすぐに伸ばしたまま、前・横・後ろのいずれかに高く蹴り上げる動きを指します。

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最後に

先生からの指示に反射的に動けると、他の人の動きを見てから動くよりも、ポーズの質を上げることに集中できます。

バレエポーズの名前は、フランス語の意味が分かると、覚えやすくなります。レッスンで動きながら、少しずつ覚えていきましょう。

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