ピアノを弾くときには手の形が重要？
ピアノは指で押すと簡単に音が出るので、手の形が重要なのか疑問に思うことがあるのではないでしょうか。間違った音を弾いていなければなおのこと。
しかし、ピアノレッスンでは最初に習う基本の1つが正しい手の形です。実は、正しい手の形を知らないまま弾いていても上達は見込めないのです。では、正しい手の形とはどのようなものでしょうか。
そこで、ピアノを弾くうえで正しい手の形が重要な理由や正しい手の形とはどのようなものか、作り方のコツを合わせてご紹介します。手の形を意識してピアノを弾くと音の響きが変わるかもしれませんよ。ぜひ試してみてください。
ピアノのための正しい手の形を作るコツ
肩の力を抜いて
子どもはピアノを弾いていると気づかないうちに力が入って肩が上がっていることがよくあります。
肩の力を抜くには腕をぶらんと下げます。肩の力が抜けると手のひらは斜め後ろを向いています。腕を軽く前後に動かして、そのまま肘から腕を上げて鍵盤に手をそっと置きます。これが肩の力が抜けている状態です。
肩に力が入ってしまったら、いつでもその状態に戻せるように感覚として覚えてしまいましょう。 ピアノを弾いているときでも間違えたり指が動きにくい時は、肩を下げて力を抜きます。親が側にいるときは子どもの肩に触れると力が抜けて肩を下げることができます。
鍵盤と手のひらを平行に
手をを鍵盤に置いたら、指が鍵盤から離れないようにしながら手の甲を持ち上げるイメージで、鍵盤と手のひらを平行にします。
手のひらが小指側や親指側のどちらにも傾かないようにしてください。子どもは小指側に傾きがちです。手首をまっすぐにすることで傾きを直すことができます。
指を伸ばさずに曲げる
正しい指の形は、第一・第二関節、第二関節が山になるように曲げます。子どもはまだ指の力が弱いのでピアノを弾くと指が反ったようになりがち。指や手の甲の関節にへこみができていないことをチェックしましょう。
鍵盤を押さえるとき、指の腹全体ではなく指の腹と指先の真ん中あたりを当てます。この当たるポイントを意識すると指の形が良くなります。
正しい手の形が重要なの？
手が疲れてしまう
ピアノは、力を入れることと力を抜くことの繰り返しです。正しい手の形ができないと、常に手首や指に余分な力が入っているので疲れやすくなります。
これでは長い時間弾くことができません。無理をすれば手が痛くなるから弾きたくないと思ってしまうことも。正しい手の形は力が抜けている状態を保つためにもとても重要なのです。
指使いがスムーズに弾けない
ピアノはたくさんの鍵盤を左右10本の指で弾くために指をくぐらせたりまたいだりといった指使いを駆使するわけです。
指使いがスムーズでなければ 速いフレーズや長いフレーズは 美しく弾くことはできません。弾きたい曲が指使いがスムーズでないばかりにイメージ通りに弾けないのは残念ですね。指使いをスムーズにするためにも重要です。
細やかな表現ができない
正しい手の形でないと強弱など細やかな表現はできません。余分な力が入って手首や指が硬くなって力のコントロールができないからです。
ピアノを始めたばかりの頃はメロディーやリズムがンプルだから手の形を気にしなくてもいいのでは？と考えるかもしれません。
しかし、シンプルな曲だからこそ表現はつけやすいのです。難しい曲になってからでは遅いといえます。ですから、子どものころから正しい手の形で表現をつけることを身につけましょう。
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ピアノのための正しい手の形を作ろう
手の形1：オバケの手から
力が抜けても鍵盤に置くと、つい力が入ってしまうときはオバケの手をしてみましょう。 手首を折って指を下向きにして左右にぶらぶらと揺らします。子どもには「手をオバケにして」という言葉がわかりやすいようです。
子どもは力が抜けた後に手を動かすと力が入れてしまうことがあるので、肘をサポートしてあげるとよいです。
オバケの手で黒鍵近くに指先からゆっくりと下ろしていきます。親指と小指が触れたところで止めて手首をまっすぐにします。グランドピアノであれば蓋に映る爪を見て指先が内側に入り込んでいないか確認できます。
手の形2：3つの黒鍵を使って
3つの黒鍵を使って安定したきれいな手の形を作る方法です。まず、右手は黒鍵のファ♯－人差し指、ソ♯－中指、ラ♯－薬指を軽く置きます。軽く手を広げてミ－親指、シまたはドに小指を置きます。
左手はミ－小指、ファ♯－薬指、ソ♯－中指、ラ♯－人さし指、シまたはド－親指に置きます。親指と小指を無理に広げると力が入ってしまうので余裕をもって置ける位置がベストです。
手の形3：ねこふんじゃったを弾いて
猫ふんじゃったが弾ける子どもは、こちらのパターンでも試してみてください。♪ねこふんじゃった〜ねこふんづけちゃったらひっかいた♪まで弾ければ十分です。
右手の中指－ミ♭と人差し指－レ♭の順に「ねこ」と弾くと、「ひっかいた」のところの親指－シ、小指－ファに指が広がります。黒鍵と白鍵に指を置くことで手のひらと鍵盤にちょうどよいスペースができます。
3つのパターンで正しい手の形を作る方法をご紹介しました。できるだけ毎日行なって正しい手の形を覚えましょう。
手の形からしっかり学ぶならピアノ教室がおすすめ
正しい手の形というと指だけに意識が向きがち。しかし肩、肘、手首などを総合的に整えていかなければいけません。手の形からしっかり学ぶなら音楽教室がおすすめです。
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最後に
ピアノは、ただ弾くだけではなく、正しい手の形や力の入れ方など考えながら、いろいろな指の動きを練習していくとよいです。
ピアノに限ったことではありませんが、基本は大事です。そして始めが肝心。子どもがピアノに興味をもったら音楽教室の無料体験レッスンを受けてみてくださいね。
