子どものピアノ椅子はどのように選ぶ?
ピアノの椅子が子どもに合っているか考えたことはありますか?ピアノの購入は慎重に考えますが、ピアノ椅子が子どもに合っているかまでは気にしていない方は多いのではないでしょうか。ピアノとセットで売られていたらなおのこと。
しかし、いざピアノ椅子を購入しようとするとさまざまなメーカーが取り扱っているので、どれを選んだらいいのかわからないということもあるでしょう。実際にどのようなポイントで選んだらよいのでしょうか。
そこで、ピアノ椅子の選び方と種類から子どもがピアノを弾く前の姿勢について解説していきます。ピアノ椅子は子どものピアノを弾く姿勢作り、さらに上達にも影響しますから納得のいくものを選んであげてください。
失敗しないピアノ椅子の選び方
椅子の高さが重要!微調整できるものがおすすめ
ピアノ椅子の高さは、鍵盤に手を伸ばしたときに肘の角度が直角よりやや広めになるようにセッティングします。椅子が高すぎても低すぎてもちょうどよい肘の角度を保てないので演奏に影響が出てしまいます。
子どもの成長に合わせて高さの調整ができるものがよいです。小さな子どもは椅子を高めにセッティングしておきますが、成長が速いので常に子どもに合った高さにするには無段階に微調整ができるものがおすすめです。
安定感があるものを選ぼう
ピアノ椅子は左右へ腕を伸ばすなどの演奏中の動きにぐらつかない安定感があるものを選びましょう。ピアノ椅子は食卓や学習机のの椅子よりもかなり重くなっていますから、必ずピアノ専用の椅子を使いましょう。
ピアノ椅子には幅は高さほど重要ではありませんが、ゆとりをもっていれば左右に動いてしまっても安全です。また、演奏しながら座り直すことが必要になるときもあるので、ある程度幅があれば安定感につながります。
適度な弾力性も必要
適度な弾力性があるとお尻や腰が痛くなりにくいです。しかし、座り心地が良いからといって柔らかすぎると体重の軽い子どもは正しい姿勢を保つことが難しく疲れてしまいます。
快適に練習するためにはピアノ椅子には適度な弾力性が必要です。座面の材質にもこだわってみてもよいかもしれません。ピアノコンクールによっては自分が演奏するピアノも椅子も選ぶことができます。それほどピアノ椅子は演奏に大きく影響するものなのです。
ピアノ椅子の種類
背もたれがあるトムソン椅子
ピアノ椅子は背もたれの有無で2種類に分けられます。背もたれのあるものがトムソン椅子。背もたれがありますが演奏中に使うことはありません。演奏中に椅子が前に傾かないように背もたれをつけて重くすることで椅子の重心を後ろにする役割があります。
この椅子のメリットは、後ろ側にあるつまみを使って簡単に高さを調節することができる点です。ただし微妙な調整はできないので納得いく高さが得られないこともあります。
背もたれがないベンチタイプ
ピアノを購入するとセットになっているのがベンチタイプのピアノ椅子。家庭用のピアノ椅子として主流になっています。最大のメリットは左右にある回転レバーを回して高さ調整するので微調整ができることです。弾力性にも優れていることも魅力です。
電子ピアノにセットのベンチタイプは高さが固定されていて調整できないものが多いので、新しく購入されることをおすすめします。電子ピアノ専用の調整ができる椅子が販売されていて、家庭にある電子ピアノの色に揃えることができます。
折りたたみ式椅子
電子キーボード用として売られていることが多い折りたたみ式の椅子。軽くて持ち運びが便利な上に収納しやすいのがメリットです。安価なのも特徴です。
折りたたみ式椅子は高さ調整が3、4段階しかないものが多く形状的にも安定感に不安があります。重心を移動させながら演奏することを考えても子どものピアノ椅子としては不向きといえます。
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子どもがピアノを弾く前の姿勢
ピアノ椅子の位置
ピアノには正しい姿勢で弾くのに適した椅子の位置があります。まずピアノの中央(ミとファの辺り)に椅子を置きます。ピアノと椅子の距離は、ピアノに手を伸ばしたときに体より少し前に肘が出るようにします。
椅子の位置や高さによって子どもの姿勢が変わってしまいます。子どもが自分でピアノとの距離をとるのは難しいので、正しい姿勢を身につけるためにも親がピアノを弾く時に調整してあげましょう。
ピアノ椅子の座り方
ピアノの椅子には座面奥まで座るのではなく、1/3ほどのところに浅く座るようにします。そしてかかとやつま先まで床につくようにします。
椅子に座ったら肩や腕の力を抜いてリラックスさせて、背中から腰を平らになるようにしてください。体をリラックスさせるには、椅子に座って体を左右にねじることも有効です。
重心をかけるために
ピアノは演奏によって、つま先、かかと、足裏全体に重心をかけます。ですから、足が床に届かないからといってブラブラさせたままではいけません。足で踏ん張っていないとタッチが弱くなりがちです。
もし足が床につかないような場合は、 足台やアシストペダルを活用しましょう。ペダルを使わないのであれば、雑誌などを重ねて足台として使ってもいいと思います。
子どもに合った椅子でピアノを楽しもう
体格や足の長さなどによっても、人それぞれベストな姿勢は違います。そのためにも子どもに合った椅子を使い、基本的なピアノ椅子の座り方を知っておくことは大切です。
ピアノを弾くと体や腕が疲れる、上手く弾けないなどに悩んだら、音楽教室の先生に相談しましょう。弾き方を見直すと演奏がよくなりますよ。きっと今以上に楽しむことができます。
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最後に
ピアノの上達は正しい姿勢を作ることが最も基本的なことの1つです。それを作るピアノ椅子はとても重要なので役割をもっていることになります。
ピアノを長く続けるためにもピアノや椅子、足台といったツールを慎重に選びたいですね。ぜひ今回の記事を参考にして、わからないことが出てきたらピアノレッスンの時に先生に教えてもらうことをおすすめします。