【子どものピアノテクニック】スタカートを上手に弾こう!NGな弾き方とコツを解説

ピアノでスタカートはどうやって弾くの?

ピアノを習うと、早い段階から出てくるスタカート。どのように弾いたらよいのかわからないということがあるのではないでしょうか。

楽譜には音符のほかに演奏の約束事として、いろいろな記号が書かれています。記号には作曲家の意図が込められています。ですから、記号の意味を知って正しく演奏することがピアノでの表現には欠かせません。

そこで、スタカートのNGな弾き方や上手に弾くためコツなど解説していきます。スタカートの意味を知ってピアノの演奏力を磨くためにも参考にしてください。

ピアノの楽譜 スタカートって何?

スタカートの意味

スタカートとは、音を短く切って演奏するという意味です。音符に「・」を付けたりstaccato、stacc.のように書くこともあります。同じ音符でもスタカートがつくと音の長さが変わります。

記号を見るだけで意味が簡単にわかるように、「・」を見ると短くてチョンというイメージが湧いてきませんか。スタカートはとにかく短く切ればよいというものではなく、スタカートの演奏の仕方は種類によって違ってきます。

スタカートにはいろいろな種類があって、長さの違いで分けられた3種類と強弱記号と組み合わせたスタカートがあります。音の長い順は、メゾスタカート→スタカート→スタッカーティシモとなります。それぞれ1つずつ解説していきます。

◆スタカート

スタカートは、以下の楽譜に「・」で示されます。長さの目安は、スタカートが付いている音符の1/2の長さになります。実際の演奏では1/2より短くなります。

◆スタッカーティシモ

非常に短く切るスタッカートをスタッカーティシモといいます。以下の楽譜に「▼」くさび形の記号で示されています。目安としては1/4の長さですが、実際にはそれよりも短くなります。

◆メゾスタカート

スタカートよりも長めに切るものをメゾスタカートといいます。長さの目安は3/4になります。メゾスタカートには2種類の書き方があります。

1つめのメゾスタッカートは、長めに保つという意味のテヌート(-で示したもの)とスタカートの組み合わせで示されます。

もう1つは、滑らかに演奏するという意味のスラー(高さの違う音符を線でつないだもの)とスタカートを組み合わせて示されます。

◆アクセントスタカート

スタカートの上にある「>」をアクセントといって強くという意味です。これにスタカートを組み合わせて、強く短くという意味になります。

基本のスタカートと他の意味をもつ記号を組み合わせたスタカートをそれぞれ弾き分けて演奏力を磨きましょう。

子どもがやりがち!スタカートのNGな弾き方

手首の振りすぎ

指先だけで弾こうと指を上げると、子どもは指の力が弱いので手首を上下に振りすぎてしまいます。

指を動かすときに肘から動かすようにコントロールできると手首の振りすぎを防ぐことができます。

肩が上がる

音を短く切ることを意識しすぎて指を高く振り上げてしまうと肩が上がってしまいます。

指が鍵盤に触れたらすぐ離すイメージで、軽く跳ねた反動で鍵盤を弾くようにすることで指を必要以上に振り上げないようにすると肩が上がらないようになります。

指の腹で弾く

指の腹を鍵盤にベタっと当てると歯切れの悪いスタカートになってします。指が伸びていると起こりやすいです。

正しい指の形で、指先と指の腹の真ん中辺りでツンと跳ねるように弾きましょう。指を曲げながら立てて鍵盤にあたる面積を小さくすると指の腹を使わずに弾けます。

スタカートの意味はわかっていても、スタカートが不自然な音にならないようにNGな弾き方を直しましょう。

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ピアノでスタカートを上手に弾くコツ

指先を使って

連続したスタカートは、すっと下ろした手を手首から持ち上げるようにして、指の第三関節を使うように意識しながら指先だけで軽く弾きます。

指先を使ったスタカートを初めて練習するときは、親指と人差し指から始めて、軽く短く切ることから練習しましょう。

手首のスナップを使って

長いフレーズやテンポの遅い曲などの途中で出てくるスタカートは、手首のスナップを利かせて指を手のひら側にはじくようにします。

手首を使うと音が乱暴になりがち。手首の重みを意識しながら同じ音をゆっくりと繰り返して練習しましょう。

腕全体で

曲やフレーズの締めくくりにある強いスタカートは、腕全体を使って弾き、勢いよく指を離す感じで弾きます。

腕全体を使うスタカートは、熱いもにのに手を触れた時に驚いて離す時のイメージにたとえられることが多いです。

レベルアップすると和音で弾くことが多くなりカッコよく決めたい音です。子どもは強く弾くことばかりに目を向けると手の形が崩れて指を痛めることがあるので、強く鋭いスタカートは重視しなくてもよいです。

スタカートをイメージする

子どもの練習曲にはタイトルが付いているので、そのタイトルからどのような曲なのか想像することから始めましょう。そうすると、スタカートが何を表現するのかをイメージすることにつながります。

例えば、雨というタイトルなら、雨上がりや降り始めなのか台風のようなのかではスタカートのイメージが違いますね。イメージに合ったスタカートが弾けるようになると表現力が増してきます。

ピアノでスタカートを習得するなら音楽教室へ

スタカートの種類によって弾き方も変わってきます。スタカートを習得するためには手の形や腕の動かし方など基礎を身につけていかなければいけません。

基礎からきちんと学んでスタカートを習得するなら音楽教室でレッスンを受けることをおすすめします。スタカート以外の奏法も学んでレパートリーを増やしていけたら楽しいですね。ぜひ音楽教室に通うことを検討してみてください。

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最後に

スタカートはピアノの習い始めから出てくるテクニックです。滑らかに弾くことと短く切って弾くことの両方を練習して無理なく正しい弾き方を身につけて楽しんでください。

家庭では、カエルやボールといった題材でスタカートを使った音遊びが楽しめると思います。ぜひ親子で楽しいピアノの時間を過ごしてください。

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