「猫ふんじゃった」ピアノで弾きたい
子どもが「猫ふんじゃった」を弾きたいと言ったら?子どもから大人まで誰でも1度は聞いたことがある「猫ふんじゃった」。一緒に楽しんであげたいですね。
ところで「猫ふんじゃった」の楽譜を見たことがありますか?楽譜を見たことはないけど友だちが弾いているのを見て覚えたという人が多いかもしれませんね。「猫ふんじゃった」というタイトルは日本だけ。国によってタイトルや歌詞が違って世界的に有名な曲なのです。
そこで今回は、「猫ふんじゃった」の楽譜を見ながら子どもの心を魅了するピアノ曲としての音楽的価値や練習方法、おもしろい豆知識をご紹介していきます。ぜひ参考にして親子で楽しんでみてください。
猫ふんじゃったのピアノ譜を見てみよう
♭6つで黒鍵だらけの曲
冒頭の「ねこ」がいきなり黒鍵で始まる「猫ふんじゃった」。楽譜を見るとフラットが6つも並んでいます(変ト長調)。フラットやシャープがたくさんあるだけで心が折れそうな気がしませんか。
しかし、「ねこ」を中指と人さし指で弾くと、自然に親指と小指が「じゃった」を弾く位置にスタンバイしていますよ。「ねこ」の指使いはこの曲を上手に弾くポイント!
この楽譜は4分の2拍子で、「ねこ」は2拍めのウラ拍(1ト2トと数えて2トのトから弾く)を16分音符で弾き始めなければいけません。このタイミングは厳しいはず。子どもがピアノを始める時は、4分の4拍子で四分音符で弾くことから始めますから、とても難易度が高い楽譜となっています。
音域が2オクターブ以上
「猫ふんじゃった」で使用する鍵盤は2オクターブ以上になります。鍵盤をみると全曲を通して黒鍵だらけ。黒鍵だけでできている曲といってもいいほどです。
ピアノを習うとドの音から始まり黒鍵が出てくる曲は当分先です。この曲では白鍵のドすら弾きません。そしてこのように音域の広い曲はいつになるやら。メロデイーを弾く時に指使いがちょっと難しいと感じられる「きらきら星」でもここまで広くありません。
見せどころは左右の手が交差する演奏
「猫ふんじゃった」の一番の盛り上がりで、いよいよ左右の手が交差します。左手はあちこち飛び跳ねて弾く上に、右手の上を通って左手の人さし指だけで弾けてしまう部分です。
サビがカッコいい!手のポジションの移動は結構難しいものなのですが、教本のレベルを全く無視して子どもが楽しく弾けてしまうことが魅力的です。あとはスピード感をマスターすれば満足度の高い演奏ができるでしょう。
このように「猫ふんじゃった」は楽譜から入ると難解ですが、楽譜がない方が遊びながら弾くことができて楽しめます。
楽譜は難しい…ピアノで弾けるようになりたい
友だちが弾くのを見る
友だちが弾いているのを観察して、しっかり覚えて何度も弾いて体得しましょう。完全に覚えられなくても音を探りながら弾いて指の動きを覚えて、そのうちブラインドタッチで弾ければ、まるでピアニストのようです。
動画を繰り返し見る
時間を気にせず繰り返し練習するなら動画がおすすめ。スローバージョンがあるので、じっくり観ることができます。いろいろな動画を見ることでポイントを絞れるようになります。
弾き語りをしてみる
歌詞を覚えて歌いながら弾くと、どこがスムーズに弾けていないのかわかりやすいです。歌詞からイメージを膨らませて弾き方を工夫してみるのもよいですよ。
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猫ふんじゃった豆知識
世界の超ロングセラー
「猫ふんじゃった」は世界中で独自のタイトルので演奏されています。チョコレート(スペイン)犬のワルツ(ロシア)ノミのワルツ(ドイツ、ベルギー)など28種類のタイトルがついているといわれています。
この曲は4分の2拍子なのに、タイトルにワルツとついているものがあります。おそらく、「ふんじゃった」のリズムが際立って聴こえるからではないかと思います。
日本には2種類の歌詞がある
「猫ふんじゃった」をピアノで弾いたことがあっても歌った経験は多くないかもしれませんね。実は日本には2種類の歌詞が存在しています。
『ねこふんじゃった ねこふんじゃった ねこふんづけちゃったら ひっかいた〜』 うたまっぷ
これは、1975年に阪田寛夫さんによって作詞されたものが1番知られているのではないでしょうか。
意外に知られていないのは1954年に丘灯至夫さんによって日本で初めて歌詞が作られていたこと。丘さんによって日本で「猫ふんじゃった」というタイトルがつきました。
『ねこふんじゃった ねこふんじゃったほら ひるねのこねこ ねこふんじゃった ねこふんじゃったねこ あわてて とんでった〜』
楽曲検索 童謡・こどものうたの検索サイト
さまざまにアレンジされて愛されている
ピアニストがアンコールなどでアレンジされた「猫ふんじゃった」を弾くことがあります。世界中に広がったのはピアニストが世界各地での演奏活動によるともいわれています。
2016年に公開されたクロネコヤマト「猫ふんじゃったバラード編」ピアニストのmiroさんの演奏をご紹介します。
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終わりに
「猫ふんじゃった」弾きたい!という気持ちを忘れないで欲しいです。ピアノは基本から技術や表現力の習得など難しいことはたくさんあります。でもピアノが好き、音楽が楽しいという気持ちは子どももピアニストも同じだからです。
小学校低学年の頃、教室にオルガンがあって誰が1番速く弾けるかと競って弾いていました。順番が回ってこないこともしばしば。なのでピアニカで弾いていました。原曲で弾くと鍵盤が足らないのでレの音から(ヘ長調)弾いていました。初めての移調だったかもしれません。「猫ふんじゃった」の楽しい思い出です。