左利きだとピアノは弾きにくい?
子どもが左利きだと右手でメロディが弾けるのかどうか気になりますね。ピアノ曲のほとんどが右手はメロディ・左手が伴奏ですから。
右利きの視点に立てば、左手での伴奏が複雑になるとスムーズに弾けるまでには右手以上に時間をかけなければいけません。
左利きにも右利きにもそれぞれ上達のポイントで悩みどころがあるのです。ですからピアノの上達に不利な影響はないといえます。
そこで、ピアノを弾く上での左利きについて考えていきましょう。左利きのピアニストや世界に1台だけの左利き用のピアノ、左利きならではのメリットをご紹介します。
左利きについて考えてみよう
利き手が決まる時期
左利きは遺伝することがわかっていますが、生まれつき利き手は決まっているのでしょうか?そこで、手の発達をみていきましょう。
生後6ヶ月から物をつかんで右手から左手へ、さらに右手へと持ち替えをするようになり、1歳半の頃は左右に差がなく両手利きを示します。
2歳になると右手を使うことが多くなってきます。この頃に左手を使っていれば左利きかな?と思うかもしれません。しかし 2歳半〜3歳半で再び両手利きが見られるようになります。
4歳〜6歳になって左手も右手を使いますが、好んで使う手が目立ってきます。7歳に左利きあるいは両手利きの時期となって8歳で利き手が確立します。参考:伊田行秀/脳と教育/朝倉書店
年齢の低い時期は、発達途上なので利き手の見極めが難しいです。ということは、ピアノを早くから始めて両手を使うことに左利きだから弾けないのでは?と心配することもないといえるのではないでしょうか。
潜在的な左利き
右手で鉛筆を持っているけど、左手を使うことが多いなと感じられる子どもがいます。レッスンでも片手ずつ弾くように言うと左手から弾き始める子どものことです。
指組みと腕組みをして、どちらの親指が上になるかで本来の利き手がわかります。 どちらも右手の親指が上になれば右型、左手の親指が上になれば左型、左右のどちらの親指が上になっても違和感がなく、何度試みても結果が一致しない場合は両手型となります。
習慣的に右手を使っていたか矯正されるなどした右利きの中には、潜在的な左手がいることが研究によってわかりました。出典:幼児における利き手の発達と利き手の変更/橘廣/東邦学誌/2013
右利きの中に潜在的な左利きがいますから、左利きでも両手を使うようにすれば、演奏上の左右の能力に大きな違いが見られなくなるのではないかと考えられます。
左利きのピアニスト
さて、左利きのピアニストにはどのような人がいるのでしょうか? 大成したピアニストがいるのか気になりますね。
ピアニスト、作曲家、指揮者など幅広く世界的に活躍している坂本龍一さんは左利きとして知られています。
セルゲイ・ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は難曲としても有名。冒頭の右手の10度の和音の連打に圧倒されますが、左手の低音は渾身の力で響かせ、かつ広い音域での繊細な動きは非常に難しいです。ラフマニノフも左利きです。
ジャズ・ピアニストではビル・エヴァンス、マッコイ・タイナー、エロール・ガーナーという天才的な人たちがいます。
ピアニストの演奏を聴いていて左利きか右利きかの違いは全く感じられません。左利きでもピアノは左右の手をバランスよく訓練するからでしょう。
左利き用のピアノの存在を知っていますか?
クリストファー・シードは左利きのピアニストです。ロンドンの王立音楽院でピアノを学びピアニストとしても教育者としても活躍しました。
左利きということで、鍵盤が逆だったら!という思いで1997年に通常のピアノとは逆になっているピアノを作らせました。ペダルの位置まで逆になっています。
演奏している動画をご覧ください。
出典:The Left-Handed Piano
https://www.lefthandedpiano.org
動画を見ながら聴いていると、手前からメロディ(高音)が聴こえてくるのは不思議です。曲が頭に入ってこない…。長年通常のピアノを弾いてきて、このように弾けるものなのか驚きの連続です!通常のピアノで左右の手を交差させて弾いたことがありますが、頭が混乱したことを思い出してしまいました。
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ピアノは左利きにメリットがある
伴奏パートは力のコントロールが必要だから
利き手は指の力が強くコントロールが上手にできます。ピアノの演奏はバランスが大事です。右手がメロディなら左手の伴奏を引き立てるような音量で弾かなければいけません。
左利きの人が左右の音量を気にせずに弾いてしまうと左手の伴奏はメロディより大きな音になりがち。右利きの人が動きにくい左手に力が入りすぎる時にも同じようなことが起こります。
左利きのメリットはここから!利き手はコントロールが上手なので、左手パートが弾けるようになると音量を意識して右手とのバランスをとることが早くできるようになります。
子どもは元気に弾けばよいというものではく、左右のバランスが悪ければ音楽的によい演奏とはいえません。左利きのメリットを活かした演奏を楽しんでほしいものです。
左手のパートには複雑な演奏があるから
右利きの人よりも左手の指が自由に動くので、複雑な演奏もそんなに難しく思わずに弾けることがメリットです。
右手のリズムより左手の方が難しいですね。右利きの人にとっては難関!上手くならないから辞めたいという気持ちが沸き起こる原因になることも。
メロディも大事ですが、やはり伴奏がしっかりしていないといけません。左利きの人は、左手の複雑な練習に入っても指の動きが良いので、両手の練習にスムーズに進むことができます。
左右差が小さくなる
ピアノは、曲によっては右手よりも複雑な動きをすることは先ほどご紹介しました。それでも薬指や小指の力は弱いので、左利きで左手をさらに強化するトレーニングは必要です。
左利きの人は右手が動きにくいですよね。動きにくい右手で流れるようなメロディを弾くことが難しく感じるかもしれません。これを乗り切るには練習しかありません。
ピアノを両手で弾いていると動きにくかったはずの右手がよく動くようになっていきます。こうして両手のバランスが整っていくのです。
これは右利きの人にも同じことがいえます。利き手の反対の手に苦手意識をもたないように地道に練習しましょう。
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最後に
左利きというのは、その人の個性の1つ。個人的には、左手のパートに複雑さや難しさを感じることが多いので不利というより、むしろ有利だと思います。その個性をピアノでもっと磨いてほしいものです。
私はもともと左利きでした。鉛筆とお箸は右手になりましたが、鉛筆は右手・消しゴムを左手を使い、歯磨きも左右の手を使い分けています。
ピアノでは、左右の手が同じように自由自在に動かせるのが理想的。今日より明日はもっと上手になれるよう練習あるのみです!